介助犬候補犬のグレースは、スーパーの食料品売り場で食べ物に、反応しない様に訓練(環境馴致)をしています。食料品売り場では、特に食料品に反応しません。少し不安でしたが、パン屋さんでパンを買ってみました。
焼きたてのパンが、おしそうににおいをたてて、陳列棚に並んでいました。その狭い隙間を車イスの傍にグレースを連れて、パンをトレイに似せて膝の上においてレジに向かいました。グレースがパンを食べないこと、グレースの体や尻尾がパンに触れない様に気を付けました。また、私自身も膝の上のパンを乗せたトレイを落とさない様にしました。
このような状況でも、自分のことに余裕が持てるところまでグレースを訓練して経験を積まなければならない思いました。表面的な訓練でなく、あらゆる事柄を、私自身がグレースと共に経験しながら訓練することが大切だと思いました。初めて、介助犬候補犬グレースと買ったパンは、職員のみんなで食べました。このパンの味を忘れずに、これからも介助犬育成に励みます。
sakurai様
グレースちゃんの表情が以前に比べて、きりっとたくましく見えます。
パン屋さんって袋入りではなく、そのまま陳列されているので良い匂いもしますし、パンにふれないように歩くというのはとても気を遣うことだと思いますが、一つ一つクリアして、介助犬になって巣立ったときにどこへ行っても余裕をもってユーザーさんの手助けができる介助犬になってもらいたいですね。
sakurai様の熱心な訓練、愛情一杯の厳しい訓練で沢山の経験ができる介助犬は、立派に成長していってると思います。
また、訓練の場を提供してくださる施設があることもとても嬉しく、有難く思います。
これからも、頑張ってください!
いつも応援しています!!
田中さん
介助犬の訓練をして学んだことは、たくさんあります。パンを買うにも車イスに乗ってトレイに1個ずつ希望のパンを入れていくのも大変です。パンによっては、棚の上にあるのもあって、車イスでは手が届きません。
・・・そこであきらめるのか?忙しい店員さんに頼むのか?お客さんにお願いするのか?選択しなければなりません。ここが積極的な自立とか社会参加ということにつながっているのだということを学びました。
またトレイにパンを乗せて車いすで移動するということもなかなか難しいことです。しかも介助犬ユーザーの場合は、パンに犬が興味を示さなようにとか、体や尻尾をパンに当てないように気を配らなければなりません。パン屋さんで、好きなパンを自分で買って楽しむということも、かなり勇気や技術を必要とします。
私たち訓練士は、ユーザーの方が介助犬をどんな場所に同伴しても、安心できるようにすることが重要であることを、訓練を通して学びました。グレースの訓練にも身ががいります。