介助犬の訓練をする以前に、訓練士として車イスの操作がスムーズにできることが大切なことだと思います。おかげで、今までの色んなノウハウを、少しずつグレースの訓練に活かしています。
介助犬の訓練は、車イスを使用して犬の訓練を行います。少し前までは、介助犬の訓練そのものより、車イスのことで悩むことがありました。それは、道路で車イスで直進しようとしても、どうしても道路の端に流れてしまうのです。
この時は、車イスのシャフトか部品が壊れていて直進できななったと思い込んでいましたが、他の車イスでも同様に道路の端に流れてしまうことから、これは車イスのせいではないということが解りました。一般的に道路は、中央を少し高くして、左右の路側帯が低くして、雨などの水はけがスムーズにできるように造られているのではないかと思います。
したがって車イスで直進しようとしても直進でず左右の路側帯に進路が曲がるという現象が起こっていたのです。今は、車イスの操作も体で覚え、左右の路側帯に流されないで、直進できるようになりました。
身体障害者のための介助犬の訓練は、車イスに乗れることがスタートです。そして、そこから理想の介助犬像に一歩ずつ近づいていくのだと思います。
現在グレースは、車イスに並んでスピードを合わせて移動できるようになってきました。今後は、ノーリードで車イスに並んで移動できるようになるのが課題です。